血小板凝集能

アラキドン酸カスケードという仕組み

アラキドン酸カスケードとは、アラキドン酸がどのように体の中で変化するのかをまとめたものです。
いわゆる代謝経路のまとめのようなものです。
ものすごい量の物質に変えられるのでそれをまとめてみると滝のように変化するという意味をこめてカスケード(滝)という単語を用いています。
アラキドン酸を別の物質に変えるのは、体の中に潜んでいる酵素です。

この酵素が生理作用の異なる多数の物質に変化するのです。
変化した物質を「アラキドン酸代謝物」と呼んでいます。
代謝物にはトロンボキサン類、ロイコトリエン類、プロスタグランジン類などに分かれています。

では、代謝経路の一部について説明します。
まずトロンボキサン類は、有名なトロンボキサンA2は血が固まったり、血管が縮んだりするときに関わっています。
ロイコトリエン類はアレルギーに関係していて、アレルギー反応により作られます。

また喘息を引き起こすという作用も持つので、ロイコトリエン拮抗薬が開発されています。
プロスタグランジン類は炎症に関わり、免疫作用の時に重要な働きかけをします
発痛、熱などの一連の炎症作用を示すので、体の不調を知らせてくれるという大切な物質です。
このように、日常的に必須の機能を示しています。
これらの出発物質のアラキドン酸は、語れば語るほど、奥が深いのかもしれません。